君を愛した


気がつくと、病院だった。



「香凛!!大丈夫か?」



『うん。あ、赤ちゃんは!?私の赤ちゃんは!?』



「大丈夫だってさ。しばらく安静にしてろって。」



『よ、よかった…。』



「先生呼んでくる。」



少しすると先生が来た。



「倉原さん。これからは気をつけてくださいね。今回は大丈夫でしたが、下手をすると流産してしまう可能性もありますから。」




『……はい。』



「それにしても、旦那さん慌てすぎですよ。」



っふふと、笑う先生。



「いや、俺旦那じゃないですよ。兄貴です。」



「あら、そうなの?じゃあ旦那さんは「香凛!!大丈夫か!?」



『うん。大丈夫。』



「こっちが旦那さんね…。」




「やっぱり、仕事は休め。」



『うん。』




それから、私はすぐ産休に入ったのでした。




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