君を愛した
病院に着くとすぐさま手術室に運ばれる。
一人じゃどうすることも出来なくて、お兄ちゃんに電話する。
電話を切ると、真優香さんが来てくれた。
どうやら運ばれたのは、真優香さんの病院らしい。
「香凛ちゃん!!」
『真優香さん…。』
真優香さんが来てくれてすごくホッとした。
そしてお兄ちゃんも駆けつけてくれた。
「大丈夫か香凛!?」
『…うん。』
少し落ち着いたところで、自分の手や服に血がついていることに気づいた。
『…嫌だ…蓮が死んじゃう…。嫌だ。』
「大丈夫だ。倉原は香凛を残して死んだりしない。」
お兄ちゃんがギュッと抱きしめてくれる。
しばらくすると、手術室からお医者さんが慌てて出てきた。