君を愛した
「……もう大丈夫ですね。一週間ほど入院していただきます。」
「…はい。」
「彼女さんに感謝してくださいね。彼女の輸血がなかったらどうなっていたことか…。」
「え…?」
「では、失礼します。」
「香凛が輸血してくれたの?」
『うん。』
「ありがとう。」
『うっ…うわ~ん!!蓮のばか!!死んじゃうかと思ったんだから!!』
声をあげて泣いてしまった。
「お、落ち着け。香凛。」
『う~っ…グス。』
「じゃあ俺は帰るな。」
『あ、うん。』
「先生迷惑かけてすみませんでした。」
「気にすんな。生きててよかったな。」
「はい。」
「じゃあお大事に。」
「ありがとうございます。」
病室に二人きりになった。
真優香さんはもう仕事に戻った。