君を愛した

疑惑



『大丈夫?』


「うん。心配かけてごめん。」



『今日は送っていくから帰ろう?』



自分とあおいの荷物を持つ。



「え!?大丈夫だよ。」



『いいから。帰ろう。真優香さん、じゃあ。』




「お大事に。」




――――
―――
――



あおいの家に着いた。



わりと普通のアパート。



「ありがとう。」



『じゃあお大事に。』



ガチャ


帰ろうとすると、家から人が出てきた。



「あおい…?」



あおいの彼氏だ。



「魁(カイ)…。」



「こちらの方は…?」



「私の友達。」



『春瀬香凛です。』



「俺はあおいの彼氏の滝沢魁です。」



『どうも。』



「今日学校で倒れちゃって…送ってくれたの。」



「そっか。どうもありがとうございます。」



『いえ。それじゃあ私はこれで。あおいお大事に。』



「うん…。」



あおいたちが家に入ったのを見届けると、そっとドアに近づく。



「ふざけんな!!!」



「キャ!!」



ドン!!




『………!!』



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