君を愛した


『え?』



「困るんですよ。」



そう言って押し入れを開けた。



『………。』
「………。」
「………。」



私たち三人は息を飲んだ。



「誰だお前…?」



すごく低い声で蓮を睨み付ける魁さん。



「香凛の彼氏ですよ。」



「やっぱり男がいたな…。ふざけんな!!」



魁さんは右腕を振り上げた。



『………!!』




慌ててあおいを庇った。



バシ




『痛…。』


「香凛!?」



「どけ。あんたには関係ないだろ。」



「おい。ちょっと待て。」



黙っていた蓮が魁さんに言う。



「俺の香凛に何してんだ?」




「お前だって、あおいに近づくためにこの女利用したんだろ?」



「違うよ。お前女殴ってカッコ悪いと思わないのか…?」



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