君を愛した


「これ、優哉から。」


そう言って、絵をもらった。


『私の絵?嬉しいな。優ちゃんももう2歳か。』



「明日にでも家に来いよ。優哉が会いたがってる。どうせ今日は倉原とイチャイチャするんだろ?」



『まぁね~。明日は顔出すよ。』




――――
―――
――



早く帰りたいと思いながらも、そういう時にかぎってなかなか帰れない。



『早く帰りたい~!!』



「香凛、あと俺がやっとくから。」



『いや、甘えるわけには…。』



「今日、誕生日だしそれに早く帰った方がいいぞ。」



そう言って窓の外を指さす。



『………!!』



なんと、蓮が正門のところで女子生徒に囲まれていた。



『中村先生……後で何でもするので、小テストの採点お願いします。』



「はいはい。じゃあな。」



『お先に失礼します。』




鞄をもって急いで正門に向かう。



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