流星ラジオ
口元に指をあてがって悩む羽美に、海月は小さく微笑んだ。
ほんの少し寂しそうな眼差しで。
「海月、どうかした?」
「…何でもない。俺からもプレゼント、あるよ」
実を言えば、少々妬いていたのだ。
いつも一緒にいる仲のいい2人に。
けれど羽美のうれしそうな笑顔を見れば、そう言うこともできなくなった。
「えっ、海月もくれるの!?何、何?」
子供のように期待に胸を膨らませながら待っている羽美に、海月は一冊の本を差し出した。
「夜空の写真集。暇な時に見て」
ぱらりとページをめくれば、どのページも美しい星空で満たされていた。