流星ラジオ
そこまで思い出してしまえば、もう無理だった。
限界だった。
「……っ」
思い出がひとつずつ溢れて、こぼれて、落ちていく。
再生するたび記憶は少しずつ形を変えていって、今の記憶だって本当のものかわからない。
だからといって、どこが捏造されているのかもわからない。
「みづ、きぃ…」
忘れたくない、覚えていたい、側にいてほしい。
涙を拭って、抱きしめてほしい。
あの甘い声が欲しい。
今でも目を閉じれば、真っ先に浮かんでくるのは君の顔なのに――。