流星ラジオ
死んだ人の魂は、流れ星となって成仏する。
ラジオで流れ続ける砂嵐はその瞬間だけ途切れる、と。
誰からだったか聞いた噂話。
本当かどうかもわからない。
あの時話したことなんてほとんど覚えていないけれど、まっすぐに自分を見つめてきた羽美の眼差しだけははっきりと覚えている。
いつまでだって絶対に、褪せることはないと確信している。
彼女は今も星空を見上げているのだろうか。
空の景色は一瞬のうちに変わり続け、同じ空なんてひとつもない。
そう考えればこの空から目が離せなかった。
彼女と同じ空を、共有したかった。