流星ラジオ
今日が彼女の27回目の誕生日であることも知っている。
何度も誕生日をすっぽかした自分は、もう羽美に嫌われているだろうか。
まとまらない考えを抱きつつ街を歩いていた最中、彼は突然足を止めた。
泣きそうになった。
許してもらえるだろうか。
愛してくれるだろうか。
始まりが突然であったなら、終わりもまた突然のことで。
考えあぐねていた気持ちはすぐにふっ切れた。
彼の手には、小さな箱。
5年前に見たものよりも、もっと彼女に似合うと思った。
これだけ年月が経っても君は、俺の記憶の中の君と変わらないだろう。
俺は、自分の全部を捨ててでも羽美を好きでいるよ。