流星ラジオ
さらに驚いたことがある。
「羽美、こっち来て」
「ん?」
テーブルを挟んで向かい側に座っていた羽美が、ぐいっと身を乗り出す。
砂名はそっと彼女の手を取った。
「…よかったわね」
左手に光る指輪。
とてもシンプルなデザインが、彼女の細くて小さな手に映える。
微笑む羽美を、とても綺麗だと感じた。
きっと、夜空に散らばる星よりも。
「断られなくてよかったわね」
お茶を運んできた海月に皮肉まじりのセリフを向けると、彼は眉を下げて笑った。
「勘弁してよ、そういう冗談」