流星ラジオ
その苦笑いさえも、幸せそうに見えて。
少し羨ましく思ってしまう。
「そうね。とても…」
よく似合っていると思うわ。
口に出すのは悔しいから、喉の奥に押し込めた。
いつか自分にもそういう人ができるのだろうか。
仕事に打ち込む毎日を振り返ると、とてもそんなことはありそうにない。
「羽美、幸せ?」
「うんっ、幸せだよ」
それに自分は彼氏なんていなくても、羽美がいてくれれば十分だ。
全力で頼れる親友がいれば、何もいらない。
「海月が帰って来て、よかったわね」
「それだけじゃないよ」
彼女が笑う。