月物語 ~黒き者たちの宴~
4章 対牛弾琴 ~悪夢の始まり篇~
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子州北部で雨が降ったらしい。
礼は胸を撫で下ろした。
自分は天に選ばれた。
自分の行いはすべて正しいはずだ。
いつもそう思っていた。
しかし、ずっと不安だった。
雨が降らなければ、自分の立場はどうなるのだろうか、と。
雉雀のように、愚かであると引きずり降ろされるのかもしれない。
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