月物語 ~黒き者たちの宴~



「それがよろしいですわ!」



光燐も空かさず同意した。



「二人が勧めるなら…うん、話してみようかしら。」



劉向と会うのは、久しぶりだ。



九卿ではあるが、彼は政に関わる立場にない。



天の声を聞くことこそが彼の勤めであって、それ以上のことをしてはならない。



「午後にでも、時間を作らせておきます。」



彩夏は、優しく微笑んだ。


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