月物語 ~黒き者たちの宴~
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彩夏は急ぎ劉向のいる赤天殿を訪れた。
「主上が、夢と交わりました。」
「…そうか。」
劉向は沈んだ声で言った。
「暫くはご自分で夢を消去されていたようなのですが、夢の力が大きくなったようで。」
「いや、主上の力の方が弱くなったのじゃろう。
間もなく新月じゃからな。
時が来たか…。
しかし、さすがに夢の中まで入ることは出来ぬからのう。」
「祝融様がいらっしゃれば…」