月物語 ~黒き者たちの宴~
「ちょっと!!」
「主上は、私がお嫌いなのですか!?」
話を聞いていない。
そして、何故か泣き出しそうな顔。
―なんでこんなのよこしたのよ!
男は怒涛のように続ける。
「男の私では駄目なのですか!?
ならば、私は!」
「あなた話聞いてる!?」
「いいえ、主上のためなら私は性別を越えるなど!」
「だから違っ…」
「でもでも、女になってもご安心ください。
勿論、色々勉強済みですから…」
「いっ色々…?」
「無くなってしまっても、指の…
「お茶を用意してぇえ!!!」