月物語 ~黒き者たちの宴~
「お気に召しませんでしたの?」
この世界の住人は、そっちのことにはとんでもない感性をもっているのだろうか。
「私の分析が謝っていたのですか!?
それとも、技術がだめだったのですか…」
―だから、何故皆そこでしょんぼりする。
彩夏が知ったらどう思うのかと考えると、些か気が引けた。
まがりなりにも、彩夏の娘の身体なのだ。
絶対に知られたくない。
「そーゆーことじゃなくて…」