月物語 ~黒き者たちの宴~



―どこかで…はっ!



「祝融様!?」



「無事か。」



祝融の声に間違いない。



「えぇと…
ここは一体、っつ」



身体中を痛みが駆け巡った。



「動くな。
なんだ、覚えていないのか?」



―覚えてって…
兇手に襲われて、ん?



「私、生きているのですか?」



飛び起きると、がたん下に落ちた。



じゃらん。



「枷が嵌められている。
あまり動くな。」



どうやら、寝台に寝かされていたらしい。




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