月物語 ~黒き者たちの宴~


―――――――――――――――――――――――――――――



東苑は、劉向の眠る場所を訪れていた。



―お前、“息子たち”をおいていきおって。



劉向は綺麗なままだった。



だからこそ、誰が殺したのかがわかる。



こういう殺し方をするのは、“彼ら”しかいない。



しかし、まだ証拠がなかった。



今日、絶対に動きがある。



それを待つしかなかった。



―王があの場所に気付いてくだされば。



望みはそれしかなかった。




< 273 / 334 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop