月物語 ~黒き者たちの宴~
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朱雀の部屋を出た劉巾は、獅子、東苑、平当の集まる場所を訪れていた。
「やーぱ来たか。」
劉巾は獅子の身体に負けないよう、目を据えた。
―負けるな、逃げるな。
「お前、こないだもこそこそしていただろ。」
そう、礼たちとは別に彼らを見張っていたのは、この男であった。
「お前らが、秘密会議を開いているのはわかっている!」
―秘密会議?
―秘密会議?
―秘密会議?
なんだその可愛い命名は、と三人は思った。
「東老師、平大鴻臚、それから、彩夏殿も。
何か話し合っていたではないか。」
あの場にいた、もう一人の男、それは平当であった。
なぜか、急に劉巾が赤くなる。
―どうしたんだ?