月物語 ~黒き者たちの宴~
―3―
約束の七日目。
勉強以外にも、王としての振る舞い方を教わった。
身の回りのことは一切を任せる、それにも大分慣れてきた。
鰯と距離を置かなければならないことも何となくわかった。
始めこそ鰯の態度に苛立ったが、もうそのことについては何とも思わなくなっていた。
寧ろ、日に日に王になる喜びの方が増した。
どれだけのものが掌に入るのか、考えただけで身震いする。
トントントン。
「失礼いたします。」