ふたりの恋
「この子、モロ恭介のタイプじゃね??」
「うんうん。俺もそう思った♪♪」
二人はニヤっと笑って山井くんを見る。
「う、うっせーって!変な事言うなよ!!京真にシバカレちまうだろぉが!!」
「うわぁ!!カナリの動揺!!やばいねぇ、三角関係かぁ??」
「っテメェら・・・いい加減にしろよ?!」
山井くんは顔を真っ赤にさせながらケンタくん、ヒロトくんに詰め寄る。
「・・恭介・・ホントのところはどうなんだ?」
京真はそんな山井くんをギロっと睨んで言った。
・・・なんか、雰囲気悪い・・・
あたしなんかタイプな訳ないのに、タイプだ・・なんて言われて。
「まぁまぁ♪恋愛は自由ですから♪」
そう言いながら、ケンタくんが京真と山井くんの間に入ってその場を治めた。
「・・・便所いってくる・・・」
京真はそのままトイレへ消えた。
するとケンタくんがあたしの元にやって来て、
「リサっち。俺ケンタね。これからよろしくな♪」
ムニュ・・・
ケンタくんはあたしのほっぺたを掴んでにんまり言った。
「よ・・よろふぃく・・・」
あたしはそのまま挨拶をする。
ブ・・ハハハハハハハハッ!!
「リサっち♪マジ可愛いかも!!小動物みたいな?いじめ甲斐があるって言うか♪」
「ドSの京真にはたまらんだろうな♪」
・・・あたし・・・遊ばれてる・・・?
「ってか、俺はヒロトね♪リサっち、ちっちぇ~なぁ♪」
そう言いながら、ヒロトくんがあたしをヒョイっと持ち上げて肩に担いだ。
「きゃぁ!!」
あたしの視線はいっきにヒロトくんの足元に向き、お尻がみんなの方に向く。
鼓を持つかのような形・・・
「お、おろしてぇ!!」
「暴れると、お尻ぺんぺんだよ?」
・・・やっぱり遊ばれてる・・・
京真ぁ・・・早くトイレから戻ってきてぇ!!