ふたりの恋
「んじゃぁ、とりあえず・・・連絡先教えて?」
山井くんはそう言うと携帯を取り出した。
あたしは携帯を取り出して山井くんに渡す。
山井くんも京真同様、手馴れた感じで携帯をいじった。
「よし♪OK!明日とか暇??まずは髪型とか変えようか・・」
「うん!!明日は大丈夫・・・だけど・・・京真にばれないかなぁ・・
毎日会うって言ってたし・・」
「京真が?!毎日?!マジ?!・・・相当だな・・」
「うん・・メールも頻繁にしないとダメって・・・じゃないと毎日あたしの学校に行くぞって・・」
「・・へぇ・・・あの京真がねぇ・・まぁ、数日はなんとか誤魔化しな?」
「う・・うん。わかった!!」
「んじゃぁ、俺は京真んとこ戻るから。ちゃんと京真にメールしとけよ??」
そう言うと、山井くんはクルっと向きを変えて、さっきのお店に戻ろうとした。
「うん!!じゃぁ、明日ね!!山井くん!!」
「・・あ・・・」
また山井くんが振り返る。
「・・その《山井くん》ってやめてくんない?《恭介》でいいからさ。」
「・・うん・・わかった・・。恭介・・くん?」
「んー・・まぁ、それでいいや♪んじゃ、明日ね?」
恭介くんは少し顔を赤らめてまたお店の方向に歩いていった。