ふたりの恋
「今頃、恭介とリサっち・・・」
ヒロトが意味深な事を呟く。
「恭介、かなりあの子に惚れてそうな雰囲気だったからなぁ。」
シュンが追い討ちをかけるように俺に言った。
「け~~~いま♪来たよ♪」
俺の前に女が現れる。
「ドコでする?ラブホ?」
馴れ馴れしく俺の横に座って、俺の太腿に手を乗せる。
「・・ってか、誰お前・・・」
「何ソレぇ??忘れたふり??さっき、メールでよんだじゃん??」
・・・あぁ・・・そうだっけ。
「ってか、やっぱいいや。俺用事できたから帰れ。」
「はぁ?なにそれ!!意味わかんないし!!シテから帰るから♪」
あぁぁぁぁぁぁぁ・・・うぜぇ・・・・
「うぜぇから、うせろ、バカ女」
俺は、それだけ言って女の手を振りほどいて立ち上がる。
「わりぃ、俺ちょっと出るわ・・・」
ケンタたちにそう告げると、ケンタたちはニヤっと笑ってシッシッと俺をあしらった。
店のドアをゆっくり閉めて、外に一歩出る。
そこから記憶が無いくらい走った。
リサのメモリーを出して、通話ボタンを押す。
じれったい、コール音がイライラさせる。
出ろ・・・リサ。
早く出ろ・・・・
早く出ろっっ!!!!