ふたりの恋


「・・っによ・・・」



「は?なに?」



あたしはスゥーーっと空気を吸い込んでおもいっきり怒鳴った。





「なんなの?!その態度!!初めて会っていきなり《俺と付き合え》とか言ってきて!
おまけに、メール報告はちゃんとしろとか言うくせに自分からはメール一つしてこないじゃん!!
好きとか一回でも言ってくれた事あった?!
あたしのファーストキスだって、いきなり奪うし!!
こっちは、そういうの慣れてないから、すっごくドキドキしてたんだから!!
だんだん京真の事気になりだして、好きって思い出した途端、あたしの事を彼女って言ってくれなかったり・・・
・・で?他の女の子とエッチしたんだって?!
どんだけ軽い男なの?!バッカじゃない?!いっその事去勢でもしてきたら?!
あ、あとね、あたしと付き合うって何かの罰ゲームかなぁとか悩んだりしたんだから!!
こっちはね、京真に似合う女の子になろうとして努力してたんだっつうの!
わかる?!この気持ち!!
そんなに他の女の子がいいならあたしの事はほっといてよ!!」










・・・スッキリした・・・


あたしは、もう一度深呼吸をした。






ハッとまわりを見ると、恭介くんも、ケンタくんも、ヒロトくんも、あのシュンくんも唖然としている。







うぅ・・・なんだか、言うだけ言ったら涙出てきた・・・









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