雨のち晴
それから俺は、
朱里に普通に接した。
朱里が俺を意識すればいいと、
そう思った。
卑怯だって思われてもいい。
どう思われたって構わない。
俺が朱里を好きであることと
同じように。
朱里も俺を想ってくれたら。
そう願うしかないから。
なぁ、朱里。
俺はお前を好きなばっかで。
どうしようもなくばかだよな。
お前を守るとか言って、
泣かせてしまうんだ。
大丈夫だよって。
ありがとうって。
笑うお前を。
俺はどうしても苦しめてるような、
そんな気がして。
好きだよ、朱里。
愛してるよ。
ごめん。ごめんな、朱里。
本当に…ごめんな。