【完】あなたが笑うなら、私は嘘をつく
「分かりやすーい」
私はそんな司の表情がおかしくて、笑いが止まらなかった。
「由香子」
「んー?何?」
「ヒロにいのことは、もうふっきれたの?」
「……まあ、ね。ヒロにいについた嘘、だけどさ…たぶんあれが本音じゃないかなって思うんだ」
「どういうこと?」
「…司のせいなんだけど」
「え?」
ふいにそんな言葉を言った自分自身が恥ずかしくなって、私はソファーから立ち上がった。