【完】愛する君と、
「ぁ、の…なんですか?」
「メール、なんでくれないの?」
「ぇっと…やっぱり、こういうのは…ちょっと」
「…そっか。でも…会うだけ、ならいいんだろ?」
「ぇ…」
優は一瞬嫌な顔をした。
「優が言ったんだろ?」
そう言うと、優は小さく頷いた。
「だったら、こうやって会いにきてもいい?」
優は…小さく、頷いた。
一瞬、戸惑っていたけど。
「よっしゃ!」
「…」
「んじゃ、出るか」
「ぇ…」
「お前、いちよう受験生だろ? まだ春だけど、高校生は大変だからな!」
「…」
「コーヒーは俺の奢りでいいよ。ほら、出るぞー」
「ぇ、ぁ、ちょっと!」
俺は優の手首を掴んで、会計を済まし、外に出た。