【完】愛する君と、
水曜日…25日。
直紀の言葉の意味がわかると、直紀の背中がとても愛しく思えた。
「あたし、オムライスがいいな♪」
「はぁ?」
「今日の夕飯♪」
「…わかった。世界一美味いオムライス食べさせてやるよ」
そんな会話を交わし、直紀に学校まで送ってもらった。
「ありがと」
「おぅ、頑張ってこいよ。ぁ、っと、忘れるところだった」
あたしは「優」と呼ばれたので振り返ると、唇に温かい感触が伝わった。
「いってらっしゃい、のキスはお決まりだろ?」
そうニッと笑う直紀にキュンとしながら、あたしは顔を赤くしながら微笑んだ。
「いってきます!」
そう言って、あたしは教室までダッシュ。