恋しくて~優しい三角関係!?~
「で、どうなんだよあのマネージャー」
部活帰り、陸がいきなり石川の話題を出した。
「あ~あいつ、なんか成り行きでマネージャーになったみたい」
「ふーん、なんだ。てっきり、お前に惚れて入ったと思ったから、お前を指導係に任せたのに」
うわ、こいつら企んでたのかよ。
「んなわけないだろ。てか、そんな理由で指導係任せたのかよ」
「だってよ、お前は学校の爽やか王子様だよ?そりゃ、惚れて入ったしか考えられないだろ」
陸は、自信たっぷりな表情を浮かべた。
「あのな、俺は王子様じゃねぇし、まず爽やかではない」
こう見えても、俺は学校では爽やか王子様と言われているらしい。
理由は、よく分からないが…。
「爽やかだよ。あのな、ハニカンだときの表情、あの帽子を取ったときの表情、すべてが爽やかなんだよ」
「お前、そこまで見てたのかよ。気持ち悪いぞ?」
「見てる訳じゃねえよ。女子がよく言ってるんだよ」
「ふ―ん」
家に着いてから少しだけ石川のことを考えた。