万華鏡


《どこで?誰と一緒?》

リョウ君からのメールにムッとした。

私がどこで誰と飲もうがいいじゃない。何でいちいち報告しなきゃいけないのよ。

無視を決め込んで返信しないでいると、しばらくしてまた鳴った。

《返信してよ、理佳子さん》

《おーい》

《どうしたの?》

《早く返事してよ》

次々送られてくるメールにうんざりした。電源を切ろうとした時、関口君が来た。

「よっ!お待たせ。」



先にあれこれ注文してビールで乾杯した。

「「お疲れ様!」」

グラスを鳴らしてジョッキの3分の1ほどを一気に飲んだ。

「ふう。喉渇いてたから一気に飲んじゃった。」

「はは…いい飲みっぷりだな。疲れは取れた?あれだけ残業続きだと大変だろ。その後はミスなく順調?」

「うん。彼女の仕事っぷりも段々板に着いてきたわよ。」

「へー。それはよかった。」




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