万華鏡
位牌があって…
お花があって…
お供え物があって…
写真を見た…
…これは何?
おばさんは私を騙そうとしてるの?
私の斜め後ろに座るおばさんを振り返った。
「半年前…。飲酒運転の車が…突っ込んで来て…。」
おばさんの声が震えてる…。
「…おばさん、何を言ってるの?私、千尋に会ったんだよ?ここに来る前。」
「え…?」
「ついさっき。ちゃんと会って謝る事もできたし、お饅頭もおばさんに渡しといてって。…そうだ。ちょっと待って。」
リビングに戻って鞄の中にしまった万華鏡を取り出した。
「これ…千尋がくれたの。自分で作ったって。」
おばさんは大きく目を見開いて、それを手に取った。