おもちゃのユビワ
「こちらが愛ちゃん、こちらがゆみちゃんです。コイツはオイラの友だち、秀二だよ。」



三上は女の子二人を秀二に紹介した。



「ヨロシク、秀二くん。」



(秀二くん…か)



一瞬、小池がよぎった。呼び方のせいだろうか。



「おい、秀!ヨロシクって言ってんだろ?」



三上は秀二の愛想の無さを責めた。



「あ、ああヨロシク。」



「ふふふ、秀二くんはもしかして硬派なの?」



「そんないいもんじゃないよ、コイツは恥ずかしがりやさん!」



「アハハ」



女の子たちがキャッキャと笑う。



(はぁ。)



秀二は少し気が重くなった。



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