おもちゃのユビワ
「秀二!」



少し前を歩いていた三上が突然振り返り、秀二を呼んだ。



「こっから別行動ね。愛ちゃん、秀二に案内してもらってね。」



「お、おいっ」



「ノープロブレム!」


三上とゆみはさっさと行ってしまった。



(困ったな…)



「秀二くん、ごめん。迷惑だよね。」



「いや、迷惑とかじゃないんだけど。俺ホントこういうの慣れてなくて。」



秀二が困っているのを見て、愛も困っている様子だった。



「もし、よかったら、喫茶店でゆみを待つの、付き合ってくれる?」



ゆみは秀二を困らせまいと、気を遣った。



「あ、ああもちろん。」



「じゃあ、入ろっ。」



いつもの教室がデコレーションされ、手作り感あふれる喫茶店に入ることになった。



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