おもちゃのユビワ
二人は運ばれてきた、ホットケーキとオレンジジュースを半分ずつ食べた。



「フォークとナイフなんかもワンセットしか来ないんだね。」



愛はそう言いながらホットケーキを一口サイズに切り分けた。



「ジュースは愛ちゃんが飲めばいいよ。」



ストローは２本あったが、コップは１つである。コップに２本さして飲めということだろう。



「ありがと。でも秀二くんも飲んでもいいよ。」



突然流れていたBGMが止まると、ノリのよい曲が流れ、マイクを持った生徒が現れた。



「ここでー！お待ちかねのツーショットターイム！」



なぜかメイド服を着た男子がマイクとカメラを持って近づいて来た。他にも客がいたが、そいつは確実に秀二と愛の前に来た。



「ツーショットタイムを始めまーす。」



「うちはいいよ、他にも客がいるだろ？」



「何をおっしゃる？お客様。他のお客様の写真はもう撮りました。」



「ええっ？」



「はい、じゃあ行きますよ～」



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