おもちゃのユビワ
文化祭2
高校の文化祭も盛り上がりを見せたまま最終日を迎えた。



秀二たちの焼きそば班も売れ行きが好調で、最終日には午後までに売り切れてしまっていた。



「後、半日は自由時間だね。」



ナオは屋台のテントをたたむ秀二に話しかけた。



「ああ。何か見てくるか?」



「そうだね。紗季と行ったショーが面白かったよ。ミュージカルっぽい劇みたいで。」



「また見るのか?」



「二本立てらしいの。紗季と見たやつじゃないほうも見たいな。」



「分かった。じゃ行くか。」



秀二とナオは片付けを済ませると、ショーを見に行った。



「拓兄ちゃんも来れると良かったね。」



やはり拓巳の話は必ず出る。しかし、秀二はナオと文化祭を楽しめることに喜んだ。



「兄貴、忙しいんだろ。あっちの文化祭まで後少しだもんな。」



「作品出来たかなあ。」



「楽しみだな。」



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