おもちゃのユビワ
………
「覚えてるか、秀二。」
「何を?」
「昔三人でよく遊んだろ?あの時は確か母さんがおまけ付きのキャラメルを三個買ってきてさ。」
「そんなことあったかな。」
「それが、二つは女の子用のオマケで、男の子用は一つしかなかったんだ。」
「そうだっけ?」
本当はシッカリ覚えてる。今まで忘れた事がない思い出だ。でも秀二はとぼけて見せた。
「あの時、秀がどうしても男の子用じゃなきゃイヤだって泣いたんだ。だから兄ちゃんは女の子用のをもらったんだよ。」
そうだ。忘れもしない。あの時からナオは兄貴が好きになったんだ。
「覚えてるか、秀二。」
「何を?」
「昔三人でよく遊んだろ?あの時は確か母さんがおまけ付きのキャラメルを三個買ってきてさ。」
「そんなことあったかな。」
「それが、二つは女の子用のオマケで、男の子用は一つしかなかったんだ。」
「そうだっけ?」
本当はシッカリ覚えてる。今まで忘れた事がない思い出だ。でも秀二はとぼけて見せた。
「あの時、秀がどうしても男の子用じゃなきゃイヤだって泣いたんだ。だから兄ちゃんは女の子用のをもらったんだよ。」
そうだ。忘れもしない。あの時からナオは兄貴が好きになったんだ。