おもちゃのユビワ
三人は久しぶりに会い、話込んだ。と言ってもナオと拓巳が話している横で秀二は聞いているだけだった。これが今まで通りの三人のスタイルだった。
秀二は話を聞きつつもさっきの拓巳の隣にいた女の子が気になっていた。
「兄貴、なんか飲み物ある?」
「ああ、冷蔵庫開けてみろ。お前らの好きなのあるだろ。」
秀二はしゃがんで小さめな備え付けの冷蔵庫を開けた。
「兄貴とオレはコーラだな。ナオは何がいい?」
「何があるー?」
ナオがそう言いながら選びに来たので、秀二がふと立つと、冷蔵庫の上に髪留めが置いてあった。
それは手のひらにのる大きさの髪留めで、花飾りのついたバレッタだった。
そして、一人暮らしの兄の部屋にはあるはずのものではなかった。
秀二は慌てて髪留めの上にその辺にあったタオルをかぶせた。
ナオが来てしゃがむと飲み物を選び始めた。
「私、紅茶」
ナオが紅茶のペットボトルを取って立ったので、秀二は拓巳の分のコーラを手渡した。
ナオが戻ると、秀二はかぶせたタオルの下からそっと髪留めを手に取った。
(これって…女のだよな。さっきの子のか?)
秀二は話を聞きつつもさっきの拓巳の隣にいた女の子が気になっていた。
「兄貴、なんか飲み物ある?」
「ああ、冷蔵庫開けてみろ。お前らの好きなのあるだろ。」
秀二はしゃがんで小さめな備え付けの冷蔵庫を開けた。
「兄貴とオレはコーラだな。ナオは何がいい?」
「何があるー?」
ナオがそう言いながら選びに来たので、秀二がふと立つと、冷蔵庫の上に髪留めが置いてあった。
それは手のひらにのる大きさの髪留めで、花飾りのついたバレッタだった。
そして、一人暮らしの兄の部屋にはあるはずのものではなかった。
秀二は慌てて髪留めの上にその辺にあったタオルをかぶせた。
ナオが来てしゃがむと飲み物を選び始めた。
「私、紅茶」
ナオが紅茶のペットボトルを取って立ったので、秀二は拓巳の分のコーラを手渡した。
ナオが戻ると、秀二はかぶせたタオルの下からそっと髪留めを手に取った。
(これって…女のだよな。さっきの子のか?)