おもちゃのユビワ
「何の事って、彼女の妹から聞いたんじゃないのか?」



「彼女の妹?同じクラス?いったい何の話?」



「あれ?何だよ、ホントにただの興味本位で聞いたのか?」



「だから、何の事だよ?」



拓巳の笑い声が電話の向こうで大きく響いた。



「ハハハハ、そうか。悪い悪い。実はな…」



拓巳は彼女の事を話始めた。



「彼女とはバイト先で知り合ったんだ。と言っても彼女がバイトをやめて、新しく入った俺に仕事を引き継いでくれててな。そのうち仲良くなって、まあ彼女になったというか…」



拓巳は恥ずかしそうにしながらもうれしそうだった。



秀二は拓巳の話をじっと聞いていた。



(やっぱりあの髪留めは彼女のか…)



「で、俺が誰に彼女が出来たと教えてもらったと思ったって?」



「ああ、それでな…」


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