おもちゃのユビワ
2年3組
これが二人のクラスだ。
いつものように遅刻寸前で教室に入る二人をクラスメートの男子が冷やかした。
「よっ!今日も二人で仲良く遅刻ギリギリだね。熱いね、藤村!」
「うるせー。」
「怒るなよ、秀二~。毎日こうじゃ、みんなも冷やかしたくなるって。」
「うるせーよ、三上。
こいつが隣に住んでるだけだっつってんだろ。」
「でも秀二よ。
だからって別に中崎と一緒に来なくていーじゃんよ。」
「なんでだろ一な?考えた事もねーや。」
中崎ナオは藤村秀二の隣の家に住む幼なじみである。
確かに一緒に学校に通う必要はないが、二人にとって、二人でいることは極自然な事だった。
一緒に学校へ行こうと決めた訳ではないが、同じ学校に通うのならば一緒に登校するものだとお互いに思っていた。
いや思っていたというよりは、当たり前過ぎて、考えもしなかったのだ。
そのくらい二人の家、藤村家と中崎家は家族ぐるみで仲がよかった。兄弟のように暮らしてきた。
そう、三人兄弟。
これが二人のクラスだ。
いつものように遅刻寸前で教室に入る二人をクラスメートの男子が冷やかした。
「よっ!今日も二人で仲良く遅刻ギリギリだね。熱いね、藤村!」
「うるせー。」
「怒るなよ、秀二~。毎日こうじゃ、みんなも冷やかしたくなるって。」
「うるせーよ、三上。
こいつが隣に住んでるだけだっつってんだろ。」
「でも秀二よ。
だからって別に中崎と一緒に来なくていーじゃんよ。」
「なんでだろ一な?考えた事もねーや。」
中崎ナオは藤村秀二の隣の家に住む幼なじみである。
確かに一緒に学校に通う必要はないが、二人にとって、二人でいることは極自然な事だった。
一緒に学校へ行こうと決めた訳ではないが、同じ学校に通うのならば一緒に登校するものだとお互いに思っていた。
いや思っていたというよりは、当たり前過ぎて、考えもしなかったのだ。
そのくらい二人の家、藤村家と中崎家は家族ぐるみで仲がよかった。兄弟のように暮らしてきた。
そう、三人兄弟。