おもちゃのユビワ
「小池…?」
秀二は小池が黙ってしまったので、どうすればいいのか分からず、ただ並んで歩いた。
(なんかマズイこと言ったのか、俺?)
しばらく黙っていた小池が口を開いた。
「秀二くん、前にクラスのみんなに冷やかされた時、中崎さんはただの幼なじみだって言ってたよね。あれ本当?」
「ああ、まあな。」
「…ウソつき。」
「え?何?」
小池の声が小さくて秀二には聞こえなかった。
「ううん、何でもない。」
「あの、内緒にしてもらってもいいか?」
秀二は恐る恐る聞いた。
「うん、分かった。いいよ。でも、大会の日はお姉ちゃんも一緒に来るだろうね。中崎さんも来るの?」
「来るだろうなー。」
「来るって言ったの?」
「いや、直接来るかどうか確かめたわけじゃないけど、よっぽど用事がなければ来るだろうな。」
「そうなんだ…困ったね。」
「はあぁ、どうすっかな~」
「秀二くん、私家こっちだから。じゃあね、また明日。」
「ああ、また明日。」
小池は小さく手を振ると、小走りに帰って行った。日が長くなったといっても、7時をまわっている。女子高生が1人で帰るには少し心配な気がした。
秀二は小池が黙ってしまったので、どうすればいいのか分からず、ただ並んで歩いた。
(なんかマズイこと言ったのか、俺?)
しばらく黙っていた小池が口を開いた。
「秀二くん、前にクラスのみんなに冷やかされた時、中崎さんはただの幼なじみだって言ってたよね。あれ本当?」
「ああ、まあな。」
「…ウソつき。」
「え?何?」
小池の声が小さくて秀二には聞こえなかった。
「ううん、何でもない。」
「あの、内緒にしてもらってもいいか?」
秀二は恐る恐る聞いた。
「うん、分かった。いいよ。でも、大会の日はお姉ちゃんも一緒に来るだろうね。中崎さんも来るの?」
「来るだろうなー。」
「来るって言ったの?」
「いや、直接来るかどうか確かめたわけじゃないけど、よっぽど用事がなければ来るだろうな。」
「そうなんだ…困ったね。」
「はあぁ、どうすっかな~」
「秀二くん、私家こっちだから。じゃあね、また明日。」
「ああ、また明日。」
小池は小さく手を振ると、小走りに帰って行った。日が長くなったといっても、7時をまわっている。女子高生が1人で帰るには少し心配な気がした。