おもちゃのユビワ
「私がお姉ちゃんたちと一緒にいるの。もし中崎さんが話しかけてきたら、秀二くんのお兄さんがお姉ちゃんを紹介する前に、私が姉ですって紹介するわ。私が姉に見に来てもらったのって言えば、私と来てたまたま秀二くんのお兄さんと一緒にいるみたいに見えるでしょ。」
「…いいのか?そこまでしてもらって。」
「いいよ。だから秀二くんは大会の事だけ考えて!秀二くんには心置きなく走ってほしいの。」
秀二は小池の策に少し不安もあったが、小池の熱意を感じ、頼むことにした。
「分かった。明日は精一杯走らせてもらう。」
「よかった。がんばって!」
「ああ。」
「じゃあ、私こっちだから。」
小池が道を曲がろうとしたのを見て秀二はふと思った。
(あ、この道…)
「待てよ、小池。お前いつもこの道から帰るけど、前に一回ナオがいたとき、学校の近くの道から帰ったよな。」
「え?うん、まあね。」
「そん時の道からでも帰れるのか?」
「うん、まあ…」
「この道さ、木が並んでて昼間はいいけど、夜は暗い気がすんだよ。もっと明るい道帰れよ、女ひとりじゃ危ねー。」
「秀二くん…」
「…いいのか?そこまでしてもらって。」
「いいよ。だから秀二くんは大会の事だけ考えて!秀二くんには心置きなく走ってほしいの。」
秀二は小池の策に少し不安もあったが、小池の熱意を感じ、頼むことにした。
「分かった。明日は精一杯走らせてもらう。」
「よかった。がんばって!」
「ああ。」
「じゃあ、私こっちだから。」
小池が道を曲がろうとしたのを見て秀二はふと思った。
(あ、この道…)
「待てよ、小池。お前いつもこの道から帰るけど、前に一回ナオがいたとき、学校の近くの道から帰ったよな。」
「え?うん、まあね。」
「そん時の道からでも帰れるのか?」
「うん、まあ…」
「この道さ、木が並んでて昼間はいいけど、夜は暗い気がすんだよ。もっと明るい道帰れよ、女ひとりじゃ危ねー。」
「秀二くん…」