おもちゃのユビワ
秀二たちのチームは何とか上位に名を残すことができた。



昨年と同じ結果となった。大会が終了し、選手は先生のもとへ集まる。



「お前らよくがんばった。藤村も代理とはいえ、陸上部員より成果をあげた。」



「はい。」



「今日で藤村は終わりとなるが、どうだ?駅伝選手でなく、長距離選手でがんばらないか。その足はもったいないな。」



「そうだよ、秀二。やれよ。」



他の選手たちも秀二がやめるのを止めた。



「藤村、お前今日気持ち良かったろ。汗を流すのもいいぞ。」



「はい。オレやります。」



「そうか、そう言うと思ってたぞ。」



秀二は正式に陸上部に入部した。



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