アルバイト
「うぁーん!」

赤ちゃんが泣きだす。

「あ~ぁ、タクちゃんが大きな声だすから。
ほ~ら、駆留呂須(カルロス)、大丈夫だよ~。」

ユウがタクヤに非難の目を向けながら赤ちゃんをあやす。

「いや、こんな状況になれば大きな声のひとつもだすだろ、普通。
…ってカルロスってなんだよ!?」

「この子名前わかんないから、僕がつけたんだよ。
ね~駆留呂須♪」

ユウにあやされ赤ちゃんがきゃっきゃっ笑っている。

「いくらなんでも、それはないだろ。

健康の健で健君なんてどうだ?」

「う~ん、なにも反応しないね。」

「じゃあ、無難に太郎とか?」

「あっ、赤ちゃんがそっぽ向いた。」

「それなら、信じるの信!」

「びぇ~ん!」

「あ、泣き出した。
そんなセンスない名前じゃやだよね~、駆留呂須~♪」

ユウにあやされて赤ちゃんがまた笑顔にもどる。

タクヤはセンスない呼ばわりされちょっと傷付いた。
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