未来へ





3限目が始まってしばらくした時だった。


教室のドアが勢いよく開いた。



「塚本!!貴重品持ってすぐ着いてこい!」


「えっ!?」


「早く!弟が…。弟が事故にあった。」



えっ!?

冗談だよね、先生…。


そう思ったのも一瞬で、真剣な顔してる先生が冗談を言っているとは思えなくて

気が付けば、先生と廊下を全力疾走していた。



「俺が現場まで乗せてってやる!お前降ろしてから、妹迎え行ってやるから。」


「大丈夫だよね!?琉祈、いなく…」


「塚本!それ以上言うな!!大丈夫だから、お前の弟だろ!?」




その会話から3分程で着いた事故現場は、人だかりが出来ていて、1台のトラックとパトカーが2台、救急車が止まっていた。



車が停まったと同時に車から飛び降りた私。


先生に凌央の保育園の迎えに必要な保護者証明のカードを渡し、先生は保育園に向かった。









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