未来へ
*先生目線*
普通の日を過ごしていたある日。
3限目が空きだった俺は、職員室の電話が鳴ったから出た。
「陽星高校、水越です」
「あっ、私〇〇警察署の浅井ですが、3年生の塚本愛奏さんはおみえですか?」
「塚本はうちの生徒ですが…」
「桜丘中学2年生の塚本琉祈さんが交通事故に遇いまして…学校に問い合わせたところ、緊急連絡先がお宅になっていたんですが…」
「本人とすぐに向かいます!」
「場所は森林公園の南口に面している道路です。」
電話を切って少し放心状態だった。
兄弟だけで助け合いながらやってきた塚本に事実を伝えるのは辛くて…
でも伝えなきゃいけない。
学年主任に事情を話して年休をもらい、塚本の教室に走った。
事故現場で塚本を降ろして、塚本から妹の保育園の保護者証明のカードを受け取り、俺は塚本の妹を迎えに行くため、保育園に向かった。