未来へ
30分ほど経った時に、琉祈がうっすらと目を開けた。
『琉祈!琉祈!』
『…ねぇ…ちゃ……ん…。ごめ…ん。』
『琉祈ごめんなさい。琉祈…。』
『りょ…。…りょ…う……。
…はや…く……ア…ンパン…マ……ン…しよなぁ…。りょ…う……。』
『琉祈、喋らなくていいから。元気になって!!』
『……ねぇ…ちゃ……ん。……あり…がと。………お…れ………ねえちゃ…ん……も…りょう…も……だい……じ…。あ……りが……と』
そう言い終えてから琉祈は再び目を閉じ、危篤状態に陥った。
『るき!!!るき…』
そこからは電気ショックで心臓を動かそうとしてくれていたが、医者が電気ショックを止めた。
『もう…。ご家族で手を握ってあげてください。』
私も凌央も先生も泣いていて、3人で琉祈の手を握ったが、琉祈は最後に大きい息をして旅立った。