未来へ
車の中で、寂しかったのか私の膝の上に座っていた凌央は寝てしまった。
『凌央寝ちゃった…』
『疲れたのかもな。』
先生は『よく頑張ったな』と言って頭を優しく撫でてくれた。
なんだかすごくホッとして、また涙を流してしまった。
『いつも強がってなくていいから。』
先生はそう言って私が泣いている間も頭を撫で続けてくれた。
『せんせぇ…???』
『ん?』
『やっぱりいぃ。ありがとう』
『なんだそれ!気になるから言えよ』
『もう少しだけ…』
『一緒に居てほしいのか?』
私は小さく頷いた。
『家かドライブ、どっちがいぃ?』
『いえ…』
『ん、わかった。』
そう言って先生は少し車のスピードを速めた。