アクアマリンの秘密【外伝】
天使たちの囁き
【華央side】
「あれ?紫紀が浮気してるけど…いいのか、華央?」
「浮気じゃないわ。」
そう。
あれは浮気なんかじゃない。
私と燈龍はアクアマリンの上空を漂っていた。
すると、紫紀と瑠香がいきなりこの雪の中に走って出てきたのだ。
「お前、寂しくないのか?」
「燈龍こそ寂しくはないの?」
「白斗に彼女ができたことはむしろ喜ばしいな。」
「それと同じよ。私だって。」
寂しさを全く感じないわけじゃない。
だけど…寒空の下でああして身を寄せ合うように手を握った二人を見ていて、苦しいとは思わない。もちろん、憎いなんて感情はどこにもない。
「紫紀がずっと私だけを想って一人で生きていけばいいなんて思ってないわ。」
「強がるなぁー…華央は。相変わらず。」
「そんなんじゃないってば。」
「分かってるよ。」
「分かってるならそういうこと言わないでよ。」
「悪いって。からかいすぎた。」
そう言ってさっきまで紫紀たちがいた場所を見つめる燈龍。
私もゆっくりと視線を雪に移す。
「あれ?紫紀が浮気してるけど…いいのか、華央?」
「浮気じゃないわ。」
そう。
あれは浮気なんかじゃない。
私と燈龍はアクアマリンの上空を漂っていた。
すると、紫紀と瑠香がいきなりこの雪の中に走って出てきたのだ。
「お前、寂しくないのか?」
「燈龍こそ寂しくはないの?」
「白斗に彼女ができたことはむしろ喜ばしいな。」
「それと同じよ。私だって。」
寂しさを全く感じないわけじゃない。
だけど…寒空の下でああして身を寄せ合うように手を握った二人を見ていて、苦しいとは思わない。もちろん、憎いなんて感情はどこにもない。
「紫紀がずっと私だけを想って一人で生きていけばいいなんて思ってないわ。」
「強がるなぁー…華央は。相変わらず。」
「そんなんじゃないってば。」
「分かってるよ。」
「分かってるならそういうこと言わないでよ。」
「悪いって。からかいすぎた。」
そう言ってさっきまで紫紀たちがいた場所を見つめる燈龍。
私もゆっくりと視線を雪に移す。