アクアマリンの秘密【外伝】
夢の中の未来
【蒼刃side】
全体的に、視界が白くてふわふわしている。
…あれは、俺、なのだろうか?
俺に似た髪の色をした少女が一人。少女というよりは幼女、と言うべき年齢だ。
それを〝俺〟をもう少し大きくしたようなやつが笑顔で抱きかかえている。
目の色は星来のものと同じで、凛とした真っすぐなその表情も瞳の強さも星来のものと瓜二つだ。
そしてもう一人、俺の足元で俺の服を引っ張る子ども。
年はきっと、〝俺〟の抱く子どもと大差はない。
髪の色は星来のものなのに、顔つきも髪のはね方も自分に似ているような気がしてならない。
…これは、何だ?
ふわふわしていて感覚がない。
だが、一つだけ不意によぎる、一つの考え。
…もしかしたら…これは、〝未来〟…?
俺に夢で未来を視る力はない。
だから今見ているものが現実になるかなんて分からない。
だけど、きっとあれは俺の思い描く〝未来〟の〝夢〟で。
だから俺はあんなにも幸せそうな顔をしているのだろう。
…なぁ、夢の中の〝俺〟
足りていない。
その幸せそうな笑顔の傍に在るべき存在が足りていない。
「…っ…!はぁ…はぁ…。」
全体的に、視界が白くてふわふわしている。
…あれは、俺、なのだろうか?
俺に似た髪の色をした少女が一人。少女というよりは幼女、と言うべき年齢だ。
それを〝俺〟をもう少し大きくしたようなやつが笑顔で抱きかかえている。
目の色は星来のものと同じで、凛とした真っすぐなその表情も瞳の強さも星来のものと瓜二つだ。
そしてもう一人、俺の足元で俺の服を引っ張る子ども。
年はきっと、〝俺〟の抱く子どもと大差はない。
髪の色は星来のものなのに、顔つきも髪のはね方も自分に似ているような気がしてならない。
…これは、何だ?
ふわふわしていて感覚がない。
だが、一つだけ不意によぎる、一つの考え。
…もしかしたら…これは、〝未来〟…?
俺に夢で未来を視る力はない。
だから今見ているものが現実になるかなんて分からない。
だけど、きっとあれは俺の思い描く〝未来〟の〝夢〟で。
だから俺はあんなにも幸せそうな顔をしているのだろう。
…なぁ、夢の中の〝俺〟
足りていない。
その幸せそうな笑顔の傍に在るべき存在が足りていない。
「…っ…!はぁ…はぁ…。」